高槻市の皮膚科・小児皮膚科・美容外科・美容皮膚科、まこと皮ふ科です。
阪急高槻市駅目の前、バス停目の前です。

今日は皮膚科の乾癬についてお話ししましょう。

みなさんは乾癬という病気をご存じでしょうか。人口の0.3%が罹患している皮膚の病気です。1000人に3人。約330人に1人。国内には43万人くらいの乾癬患者がいるとされています。
乾癬は皮膚が赤くなり、盛り上がる病気です。他人にうつる病気ではありません。
皮膚がめくれるスピードが速いので、角質がぽろぽろと取れます。頭の角質が取れるとフケのように見えるため、黒い服や紺の服を着るのをためらう方が多いです。

私が京都府立医科大学に勤務していたころ、乾癬外来を受け持っていました。
乾癬は外用薬や内服でよくなるのですが、注射薬が登場して一気に時代が変わりました。
完全に治る方(発疹がゼロになる)が出てきたのです。

ですが、高額な治療のためひと月に8万円ほどかかるのもネックな治療法でした。

乾癬外来で日々診察している中で、子供の乾癬に出会いました。
正確に言うと、乾癬を疑うけれどはっきりしない、アトピー性皮膚炎のようだけれど、それも違う、という、なんだが不思議な発疹でした。

皮膚の病気ではっきりしない時は皮膚生検というのをやります。皮膚の一部を局所麻酔して取り出して病理検査に出すのです。
病理標本(プレパラート)をじっくり眺めても、決定打に欠けます。
そうなると、一緒に時間経過を追って変化があるかを診ていくのです。

ちょっとタイムスリップをします。
私が研修医になった2006年春、長岡京市の済生会病院で研修医1年目を過ごしていました。
夏になり、忙しい日々を過ごしていたら、小児科に新しい先生が赴任されるという話が聞こえてきました。
留学帰りの先生だと。

その先生が秋岡先生でした。

研修医2年目は小児科の研修もありました。
秋岡先生は患者さんにも優しいですし、何より論文や研究結果をもとに話して下さるので
とても勉強になりました。
そして何より、研修医にも意見を聞き、考えを尊重してくれる先生でした。

ある冬の夜でした。
病院前の官舎で寝ようとしていたら、PHSが鳴りました。
今から来れるか?という電話でした。
電話の主は、そう、秋岡先生でした。

つづく